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この国はどこへ これだけは言いたい 「論理と合理」が品格破壊 数学者・藤原正彦さん

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藤原正彦さん=宮本明登撮影
藤原正彦さん=宮本明登撮影

真鍋さん受賞「痛快」

 大ベストセラーとなった著書「国家の品格」(2005年)で拝金主義がはびこる日本に警鐘を鳴らした数学者の藤原正彦さんは最近、ますます憂いを深めているという。東京都内にある仕事部屋で話をうかがっていると、研究資金の獲得のためにあくせくする後輩研究者らの窮状を嘆き始めた。

 「今は役に立つかどうか、ばかりです。例えば、競争を導入しようと国は競争的資金というものを作りましたね。『何年後に役に立ちますか』といったトンチンカンなことを尋ね、3年後とか5年後とかに役立ちそうなものに研究費を与えています。これを取らないと研究に支障が出るから研究者は必死です。日本中の大学の先生がいかにも役立ちそうに見える作文を書いて、申請書類を山ほど提出している。それに追われて研究時間を奪われています」

 国は04年度以降、国立大学に対し、研究者の雇用や研究資金の原資となる運営費交付金を段階的に削減してきた。半面、近年は特定分野に研究費を重点配分する「選択と集中」を進めている。より実用化が期待される分野に投資を、というわけである。

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