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第49回衆院選

岸田文雄首相が衆院選を10月19日公示、31日投開票で実施すると表明。短期決戦の選挙戦となります。

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衆院選・私の争点

震災復興、コロナ支援 「政治は動こうとする人すくい上げる役割を」

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飲食店の開店を控え「東京と福島がつながる場所にしたい」と意気込む高崎丈さん=東京都目黒区で2021年10月12日午後3時20分、内藤絵美撮影
飲食店の開店を控え「東京と福島がつながる場所にしたい」と意気込む高崎丈さん=東京都目黒区で2021年10月12日午後3時20分、内藤絵美撮影

 「新型コロナウイルス禍で飲食店は悪者のように扱われた。ただおいしい、繁盛しているというだけでなく、社会的課題を解決することによって地位は向上していくと思う」。高崎丈さん(40)は12月に飲食店の開業を目指す東京都目黒区の一室を見渡しながらそう言った。まだがらんとしたこの場所で、新しい挑戦が始まろうとしている。

 高崎さんの故郷はこの場所から約230キロ離れた福島県双葉町。両親が30年以上にわたり洋食店「キッチンたかさき」を営んでいた。

 いつか、この店を継ぐ――。上京して調理師専門学校に通い、飲食店で修業を積んだ。家族を連れて27歳で戻り、両親の店の近くに自らの名前にちなんだ居酒屋「ジョーズマン」を開店した。同級生ら懐かしい顔も通ってくれるようになり、そこにはずっと続くと思えた生活があった。

 だが、2011年3月11日の東日本大震災、そして東京電力福島第1原発事故によって、原発が立地する双葉町は人が住むことのできない土地に変わった。2歳の長男と妻を連れて千葉県の妻の実家に身を寄せ、川崎市の飲食店に働き口を見つけて移り住んだ。

 高崎さんは東京で勝負しようと14年、…

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【第49回衆院選】

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