清潔な環境=人権 日本認めず 国連決議に「ふわふわした権利」 NGO「政府の気候変動策は表面的」

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ブラジルの国立海洋公園近くの石油探査・採掘に抗議する環境活動家ら=リオデジャネイロで2021年10月7日、AP
ブラジルの国立海洋公園近くの石油探査・採掘に抗議する環境活動家ら=リオデジャネイロで2021年10月7日、AP

 国連人権理事会は8日、清潔で健康的な環境へのアクセスは基本的人権であるとの決議案を賛成多数で可決した。法的拘束力はないが、環境や人権の専門家からは「画期的」と歓迎の声が上がっている。理事国47カ国のうち賛成は43、反対は0だった。日本は中国、ロシア、インドと共に棄権した。なぜ日本は棄権したのか。

 決議では、環境破壊や気候変動は「現在および将来の世代の人権に対する最も差し迫った深刻な脅威の一つ」と指摘。「安全、清潔で健康的かつ持続可能な環境へのアクセスは基本的権利」であるとし、各国に環境を守る取り組みを加速させることを求めた内容だ。採択を受けて、ミチェル・バチェレ国連人権高等弁務官は「長い間このような措置を求めてきた。環境悪化と気候変動が相互に関連した人権の危機であると明確に認識されたことに感謝する」と歓迎の声明を発表した。

 日本が棄権した理由について、外務省人権人道課は「環境権という概念が国際人権法上、確立した権利として認められていない」とした上で、「決議案に盛り込まれた権利は極めて広範な内容を含み、意味が明確でない」と説明する。同課の担当者は「日本として、ふわふわとした段階にある権利を認める方向にかじを切るまでには至っていない」と述べた。

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