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緊張続く台湾海峡 圧力ではなく対話の道を

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 台湾海峡の緊張が続いている。

 中国は多数の戦闘機などを相次いで台湾の防空識別圏に進入させ、米国は日英などとの共同訓練を周辺海域で実施した。

 台湾を巡る国際情勢は近年、大きく変化している。

 まず中国の台頭だ。軍事力を増強し、台湾の後ろ盾である米国との力の差を急速に縮めている。

 1971年10月、中国は国連での代表権を認められ、反発した台湾は脱退した。それから50年、中国は驚異的な発展を遂げ、国際的な地位を確立した。外交関係を持つ国は180カ国に上り、15カ国の台湾との差は歴然としている。

 米国にとって中国は覇権を争う「唯一の競争相手」となった。

 バイデン米大統領は台湾が中国の攻撃を受ければ、米国が防衛すると前のめりの発言をした。中国が台湾との統一を強行し、民主社会や世界の安定を壊しかねないとの懸念が背景にはある。

 一方で、台湾は民主化を進め、国際社会における存在感を高めている。

 選挙による政権交代で民主政治が定着した。立法委員(国会議員)の4割を女性が占め、多様性に配慮した社会づくりが進む。新型コロナウイルス対策でも情報公開を重視する手法で成果を上げた。

 台湾の蔡英文総統は「民主主義の価値」を強調する。大多数の台湾住民は、中国との衝突を避けながら自由な民主社会を守る「現状維持」を求めている。

 歴史的につながりが深い日米だけでなく、欧州諸国も台湾に接近しようとしている。価値観を共有する観点から連携を強化し、大国である中国に対抗する狙いがあるのだろう。

 だが、中台統一は、中国が絶対に譲れない「核心的利益」だ。こうした日米欧の動きに「内政干渉」と激しく反発している。

 蔡政権に対しても軍事と経済の両面で圧力をかけ続けている。台湾には受け入れがたい「1国2制度」によって統一を迫る姿勢も変えていない。

 台湾海峡の平和と安定は国際社会にとって極めて重要だ。中国の習近平指導部が真に平和的解決を求めるならば、圧力一辺倒の姿勢を改め、台湾の民意に向き合い、対話しなければならない。

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