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飲食店の時短解除 怠れぬ「第6波」への警戒

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 新型コロナウイルス対策で制限されてきた社会・経済活動が本格的に再開する。

 東京都や大阪府などできょうから、飲食店への営業時間短縮要請が解除される。酒類の提供も、多くの店でできるようになる。

 先月末に緊急事態宣言が全面解除されて以降、新規感染者数は減少が続く。病床使用率が大幅に低下し、医療体制への負荷も軽減されている。

 ただ、社会・経済活動再開のカギを握るワクチン接種は、希望者全員に行き渡っていない。接種を済ませていても感染するケースもある。制限を一気に解除する手法には不安が残る。

 埼玉県や千葉県は会食の人数制限を全面的に解除し、大阪府などは酒類提供の規制をなくす。だが、飲酒を伴う大人数での会食は感染リスクが高い。

 加えて、気温が下がる冬場は、室内の換気がしにくくなる。昨年は、クリスマスや忘年会シーズンをきっかけに感染が拡大した。クラスター(感染者集団)が発生しないよう注意する必要がある。

 インフルエンザが同時に流行すれば、医療機関の負担が増える心配もある。

 制限を緩和する以上、感染「第6波」への警戒を怠らず、備えに万全を期さなければならない。

 ワクチンの効果を踏まえた宣言発令基準の見直し作業が遅れている。これでは、感染再拡大の兆しが見えた時に、迅速に対応できないのではないか。

 急がなければならないのは、医療体制の拡充だ。厚生労働省は、第5波のピーク時を上回る人数の入院患者に対応できるよう、病床の積み増しを都道府県に求めている。保健所と地域の診療所が協力し、自宅療養者を見守る体制を構築することも不可欠だ。

 マスクの着用や手洗いなど基本的な感染対策の継続は必須だ。専門家は「密閉」「密集」「密接」を避けるよう、引き続き呼び掛けている。

 ワクチン普及を理由に制限を解除した英国では、感染が再拡大し、死亡者も増加に転じている。

 政府には、こうした事態を防ぐ責任がある。都道府県との連携を強化し、臨機応変に対応できる体制を整えなければならない。

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