特集

第49回衆院選

岸田文雄首相が衆院選を10月19日公示、31日投開票で実施すると表明。短期決戦の選挙戦となります。

特集一覧

「岸田さんは弱い」陰る選挙の顔 参院補選、自民1敗のダメージ

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
当選が確実となり支援者と喜ぶ山崎真之輔氏(中央)=静岡市駿河区で2021年10月24日午後11時28分、幾島健太郎撮影
当選が確実となり支援者と喜ぶ山崎真之輔氏(中央)=静岡市駿河区で2021年10月24日午後11時28分、幾島健太郎撮影

 衆院選投開票(31日)を1週間後に控えた中で行われた参院静岡選挙区、山口選挙区の両補選は、自民党が静岡で敗れて1勝1敗に終わり、与党は情勢分析に追われた。衆院選では接戦の選挙区は依然多いとみられ、与党側は体制の立て直しを迫られている。野党側は静岡での勝利を共闘への追い風につなげようと躍起になっている。

「無党派が流れた」新たな悩みに

 「さまざまな要因の積み重ねでこうした結果になった。しっかりと分析していきたい」。岸田文雄首相は25日朝、首相官邸で記者団に静岡選挙区の敗因を問われ、こう答えた。その後、大阪、京都、広島と回った後、同日夜は党本部で麻生太郎副総裁、甘利明幹事長、遠藤利明選対委員長と会談した。衆院選の情勢を分析し、終盤戦に向けて与野党が競る重点区の設定などを行ったとみられる。

 岸田政権最初の国政選挙で2回静岡入りしながら「2勝」できなかった首相。党内では「選挙の顔」としてのダメージを懸念する声が漏れる。閣僚経験者は「国政選挙で勝ち続けた安倍晋三元首相に対し、岸田氏は弱いという象徴になった」と語る。

 党幹部は、静岡の敗戦について「6月の県知事選で負けた影響が大きかった」と分析する。知事選では自民党推薦で元参院議員が無所属で出馬したが、4選を目指した川勝平太知事に敗れた。党内では、その川勝氏が無所属新人の山崎真之輔氏=立憲民主党、国民民主党推薦=の支援に回ったことが誤算との見方がある。党関係者は「衆院選に直接的な影響はない」と強弁するが、静岡県連関係者は「無党派が流れたことが問題だ」と指摘する。

 首相は衆院選で、衆院定数465のうち、…

この記事は有料記事です。

残り1427文字(全文2107文字)

【第49回衆院選】

時系列で見る

関連記事

あわせて読みたい

マイページでフォローする

ニュース特集