赤紫に染まる海「育ててきたウニが…」 赤潮が北海道漁業直撃

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エゾバフンウニの大量の死骸が沈む海底=北海道厚岸町沖で2021年9月24日(厚岸漁協提供)
エゾバフンウニの大量の死骸が沈む海底=北海道厚岸町沖で2021年9月24日(厚岸漁協提供)

 今秋、北海道の海の恵みがこれまでにない大打撃を受けている。道東の太平洋沿岸を中心に生育中のウニや、網にかかっていた旬のサケなどが全滅状態だ。広範囲に発生している赤潮が原因とみられる。一体何が起きているのか。

 9月22日、北海道東部の釧路町昆布森。エゾバフンウニの潜水漁を営む成田昇三さん(67)は、濃い赤紫に染まる海を見て直感した。「これはまずい」。昆布森漁協で「昆布森うに漁業生産部会」の部会長を務める成田さんはウニ漁業者19軒を招集し、ダイバーを潜らせた。9割以上のウニが死に、多くはとげが落ちて白くなっていた。

 エゾバフンウニは高級品として全国に流通する。10月1日から始まる漁を前にした事前調査で「身入りが良く、今年はいける」と好感触を得た直後だった。例年約300万粒の稚ウニを前浜に放流し、海に育ててもらう「地まき放流」を脈々と続けてきた同漁協。2020年の水揚げ高は約4億3000万円だったが、見通しが崩れた。成田さんは「漁獲できるサイズに育つまで4年はかかる。このままだと後継者も離れるし、どうすればいいのか」とうなだれた。

被害76億円「過去に例のない」

 被害は道東の太平洋沿岸を中心に約500キロに及び、秋サケなどの大量死も相次いで明らかになった。

 「過去に例のない状況。漁業…

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