「貴重な宝が一夜で…」 江戸川乱歩館、火事で未整理資料など焼失

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全焼した「江戸川乱歩館~鳥羽みなとまち文学館」(旧岩田準一宅)=三重県鳥羽市鳥羽2で、林一茂撮影
全焼した「江戸川乱歩館~鳥羽みなとまち文学館」(旧岩田準一宅)=三重県鳥羽市鳥羽2で、林一茂撮影

 24日午後11時45分ごろ、三重県鳥羽市鳥羽で火事があり、3階建てビルと周辺の木造家屋計7棟が焼失、1人の遺体が見つかった。

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 「鳥羽市の貴重な宝物が一夜で消えてしまった」

 真っ黒に焼け落ちた「江戸川乱歩館~鳥羽みなとまち文学館」を前に、同市文化財専門員の野村史隆さん(73)は、こう言って立ちすくんだ。同館は、探偵小説の先駆者、乱歩(1894~1965年)と親しく交流した岩田準一(1900~45年)の自宅と書斎、蔵、展示館の4施設からなり、自宅と書斎が全焼した。未整理の資料がたくさんあったといい、野村さんは「調査にかかろうとした矢先の火災。残念だ」と肩を落とした。

 江戸川乱歩館は2002年、木造2階建ての岩田の自宅を改装してオープンした。岩田は伊勢志摩の習俗や男色に関する研究に没頭し、「志摩の海女」「本朝男色考・男色文献書志」などを出版する一方、乱歩のほか、博物学者の南方熊楠、詩人の竹久夢二、歌人の与謝野鉄幹ら多くの文化人と交友を重ねた。

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