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第49回衆院選

岸田文雄首相が衆院選を10月19日公示、31日投開票で実施すると表明。短期決戦の選挙戦となります。

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ザ・ニュースペーパーの福本ヒデさんが見た衆院選 党首級の「キャラ」弱い

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コロナ禍を受け福本ヒデさんが描いた風刺画。「鳥獣戯画」をモチーフに、東京都の小池百合子知事をイメージしたウサギが、サルの路上のみをやめさせようと懸命に追いかけている様子をコミカルに描いた=福本ヒデさん提供
コロナ禍を受け福本ヒデさんが描いた風刺画。「鳥獣戯画」をモチーフに、東京都の小池百合子知事をイメージしたウサギが、サルの路上のみをやめさせようと懸命に追いかけている様子をコミカルに描いた=福本ヒデさん提供

政治との距離変えたコロナ/「国難突破」へ1票を

 衆院選もいよいよ終盤。各候補の訴えにも熱がこもる。だが、社会風刺コントグループ「ザ・ニュースペーパー」の福本ヒデさん(50)は「今回の衆院選。どうにもネタが浮かびにくい」と漏らす。グループはこれまで、その名の通り新聞に掲載される硬派な政治ネタを笑いのタネに世相をバッサリと切り続けてきたはずだ。いったい、どういうことなのか。

 「岸田政権は、ネタ作りが難しいんですよ。なにせ、岸田文雄首相がとにかくまじめ。それに加えて安倍晋三元首相、麻生太郎(自民党)副総裁、甘利明幹事長という3Aが常に見え隠れする。岸田首相より癖の強い3Aや菅義偉前首相ら周囲を描いたほうが、風刺として面白いんですよ」

 グループのメンバーは、外見の特徴や、それぞれが持つ雰囲気が似ている政治家に扮(ふん)し、コントを演じてきた。政治権力の頂に立つ首相役は花形だ。福本さんの主な役どころは、安倍シンゾウ役や麻生タロウ役、石破シゲル役など。安倍シンゾウ役は「第2次安倍政権が7年8カ月も続いたので、すっかり板につきました」。あの「桜を見る会」に2度も招待されたそうだが、「その後もそんたく無しのステージを続けましたよ」と胸を張る。

 それはそうと、なぜ、衆院選はコントのネタにしにくいのか。福本さんは「岸田さんや岸田政権そのものが描きにくいことに加えて、直前の自民党総裁選が面白すぎました。比べると、どうにも衆院選はインパクトに欠けるんですよ」と説明する。

 政治コントで受けるのは先生方のあけすけな権力欲やドロドロの人間関係を描いたものだという。「長年、政権を掌握する自民党は結局、知謀、策謀にたけた政治巧者やキャラクター性が際立った人が多い。総裁選は、そんな中で生き延びた候補者が圧倒的な力を握るべく、しのぎを削ります。最後には勝者が敗者に冷や飯を食わせるところまで見せてしまう。コントの素材にはぴったりなんです」 

 政治に関わらずコントの要諦は、現実をいかにうまくデフォルメしてみせるか、だという。「この衆院選の構図を考えてみてください。自民党のトップは華のない岸田首相。対峙(たいじ)する野党はといえば、こちらも幹部クラスのお歴々に新しさも話題性もありません。実にぱっとしません」と嘆くのだ。「野党の幹部がテレビで取り上げられても、自公政権の決めるあれこれを、眉間(みけん)にしわを寄せて批判する姿ばかり。そして強行採決だとまた批判。そんな役回りが定着して久しいじゃないですか」

 政治は演劇やコントと似た部分があるそうだ…

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