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「自分1人が投票したところで結果は変わらない」。そう話す有権者の声を、選挙の度に1度は耳にする。しかし過去の衆院選では、僅差で当落が決まり、文字通り「1票の大切さ」が問われた激戦もあるのだ。そうした激戦を振り返ってみた。【菅野蘭/デジタル報道センター】
(※政党名はいずれも当時のものを記載しています)
最激戦の選挙区、わずか50票差
地方の議員選挙のように、人口規模が小さく、一度に複数の当選者を出す場合、票が分散して僅差で当落が決まるケースがままある。最後の議席に複数の候補者が同じ得票数で並び、公職選挙法に基づいて「くじ引き」で当選者を決めるケースもある。
一方、衆院選の小選挙区では、当選するのは1人だけだ。人口が最も少ない鳥取1区(鳥取市など)でも23万人超の有権者がいる上、与野党ともに公認や推薦などの候補者を1人に絞るため、票が分散しにくい。小選挙区で1票を争うような選挙は想像しづらいかもしれない。
ところが、過去5回分の衆院選(2005年、09年、12年、14年、17年)を調べると、それぞれ当選者と次点の候補者が1000票差以内の激戦だった小選挙区は、05年は9選挙区、09年は4選挙区、12年は4選挙区、14年は5選挙区、17年も5選挙区あった。途中に区割りの改定があったものの、小選挙区全体(289~300議席)の1~3%が該当することになる。
最も激戦だったのは17年の新潟3区だ。無所属前職が9万5644票、自民党前職が9万5594票と、わずか50票差だった。差が100票を切ったのは過去5回の総選挙でもここだけだ。
この総選挙では、野党第1党の民進党が解党し、一部は小池百合子東京都知事が率いる希望の党と合流して臨み、自民が勝利した。新潟3区の無所属前職は民進を離党し、共産党などと野党共闘態勢を組んで競り勝った。この2人は今回の衆院選でも同じ新潟3区から出馬している。
他の年の最激戦区も調べてみた。
…
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