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岸田文雄首相が衆院選を10月19日公示、31日投開票で実施すると表明。短期決戦の選挙戦となります。

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地球温暖化はママのせい? 「原発避難者は明日の私」転職した母

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営業先で自然エネルギー電力の利点を説明する「ハチドリ電力」の林リエさん(奥)=京都市中京区で2021年10月22日、山田尚弘撮影
営業先で自然エネルギー電力の利点を説明する「ハチドリ電力」の林リエさん(奥)=京都市中京区で2021年10月22日、山田尚弘撮影

 タブレット端末で資料を示しながら、紺色のスーツ姿の女性が真剣なまなざしで語りかける。「気候変動は今や『気候危機』。アクションを起こすことが必要。ぜひ、導入をご検討ください」。話を聞いた京都市内のコーヒー器具専門店の男性は自然エネルギーへの切り替えを検討し始めた。

 女性は、京都府向日市に住む林リエさん(43)。社会課題のビジネスでの解決を目指す株式会社「ボーダレス・ジャパン」(本店・東京都)に8月に転職し、地球温暖化対策として進める自然エネルギーの電気販売事業「ハチドリ電力」の営業担当をしている。

 小学生から高校生の子ども3人を育てる母親で、元々エネルギーや環境問題に高い関心があったわけではないが、東京電力福島第1原発事故後、考えが変わっていく。2012年、子どもが通う幼稚園が福島県の幼稚園職員を招いた際に世話人として関わり、福島に関心を寄せるように。自分なりに勉強したいと府内への避難者の集いに足を運び、母子が涙を流す姿に胸を締め付けられた。隣接する福井県に原発が林立する現実とも重なり、「目の前で泣いているお母さんたちは明日の私かもしれない」と危機感を覚えた。

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