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そば店、太陽光パネル…“脱旅行”のHIS 創業者が描くこれから

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コロナ禍の影響について語るHISの沢田秀雄会長兼社長=東京都港区で2021年10月25日、前田梨里子撮影
コロナ禍の影響について語るHISの沢田秀雄会長兼社長=東京都港区で2021年10月25日、前田梨里子撮影

 新型コロナウイルスの感染拡大で観光業界は大きな打撃を受けたが、中でも海外旅行は今も回復の道筋が見えない。コロナ禍をどう乗り越えるのか、海外旅行事業を主力とするエイチ・アイ・エス(HIS)の沢田秀雄会長兼社長に展望を聞いた。

 ――2020年10月期決算で、上場以来初めて通期で赤字に転落しました。コロナ禍の影響は大きいですか。

 ◆これまでも1991年の湾岸戦争や01年の米同時多発テロ、02~03年の重症急性呼吸器症候群(SARS)などがありましたが、いずれも短期間で終わりました。新型コロナは約2年にわたり続いており、こんなに苦しいのは初めてです。万一に備えて資金を確保するため、本社も売却しました。ただ、社員からさまざまな事業のアイデアが出てきたのは良かったと思います。

 ――コロナ禍で旅行事業はどう変わりましたか。

 ◆海外旅行が難しくなったので、国内旅行に全面的に力を入れることにしました。沖縄と北海道などが重点地域です。インターネットの旅行予約サイトと差別化するため、手ごろな価格でサービスを充実させることに力を入れています。かつては「海外旅行のHIS」と呼ばれましたが、国内と海外の両方で業界ナンバーワンを目指しています。

 また、インターネットでの売り上げが伸びているので、国内の店舗は減らす予定です。

 ――旅行回復のシナリオをどう描いていますか。

 ◆コロナ禍は今年でだいたい終わり、来年から復活が始まると思っています。国内旅行は足元で増えています。海外旅行の回復は来年春ごろからでしょう。特に人気が高いハワイ旅行は、早く復活する可能性があります。以前は、海外旅行がコロナ前の水準に戻る時期を23年下期と想定していました。しかし…

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