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アフガン政権崩壊

イスラム主義組織タリバンが2021年8月15日、首都カブールを制圧し、勝利宣言。ガニ政権が崩壊しました。

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アフガン政府崩壊「主因はガニ氏」 辞任の米和平特別代表が批判

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旗を掲げてパトロールするタリバンの兵士たち=アフガニスタンの首都カブールで2021年8月19日、AP
旗を掲げてパトロールするタリバンの兵士たち=アフガニスタンの首都カブールで2021年8月19日、AP

 イスラム主義組織タリバンが暫定政権を樹立したアフガニスタン。タリバンによる8月15日の首都カブール制圧の背景には何があったのか。米軍の撤収に向けてタリバンと交渉し、今月18日に米国のアフガン和平担当特別代表を辞任したハリルザド氏が語った経緯とは。

 「彼が1年前や半年前に和平のために身を引くことを望んでいれば(結果は違ったかもしれない)」。ハリルザド氏は24日放映の米CBSテレビで、アフガン政府崩壊の主要因は、大統領だったガニ氏にあると主張した。

 ハリルザド氏によると、タリバンがカブールに迫った8月14、15日の時点で、タリバン側とアフガン政府側の代表団が2週間にわたり、権力の分配などについて交渉することになっていた。同氏は9月の英紙フィナンシャル・タイムズとのインタビューで「我々はタリバンをカブールに入らせないための合意を取りつけていた」と語っていた。

 アフガン政府は2020年9月以降、タリバンとの和平協議を重ねてきたが、ガニ氏はタリバンが求める辞任を拒否し膠着(こうちゃく)状態が続いた。タリバンによるカブール制圧が現実味を帯びた今年8月の時点で、アフガン政府側はガニ氏の辞任を含めて大幅に譲歩せざるを得ない状況にあり、対話による解決を図る最後の機会だったとみられる。

 ハリルザド氏は「ガニ氏は交渉団の派遣や、権力の分配に関するビデオ声明まで用意していたとの報告がある。タリバン側は(新しい)政府のいくつかの役職を獲得するつもりだった」と説明する。

 だが、ガニ氏は8月15日に「流血と混乱を避けるため」として、タリバンとの交渉を行わないままアフガンを出国。政府は崩壊し、タリバンは「治安維持」を名目にカブールを制圧した。

 ハリルザド氏は米軍の撤収に向けてタリバンと交渉を進めていた18年以降を振り返り、「最も難しかったのは、ガニ氏らが…

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【アフガン政権崩壊】

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