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気候変動で不穏な空気 パリ協定後初のCOP、日本に注がれる視線

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開幕を前に「COP26(国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議)が最後のチャンスだ」とのプラカードを掲げ、気候変動対策強化を訴える活動家=ロンドンで2021年10月25日、AP
開幕を前に「COP26(国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議)が最後のチャンスだ」とのプラカードを掲げ、気候変動対策強化を訴える活動家=ロンドンで2021年10月25日、AP

 世界で気候危機への対応が急がれる中、国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)が31日、英グラスゴーで開幕する。異例の首脳級会合が設定され、岸田文雄首相も出席する予定だ。2020年に気候変動対策の国際枠組み「パリ協定」がスタートして初めての開催となり、協定の実効性を占う会議となる。【信田真由美、鈴木理之】

難航する合意は最後のピース

 「人類の未来は2030年までに(産業革命前からの気温上昇を)1・5度に抑えられるかにかかっている。パリ協定締約国はこれまでのところ、この目標がまったく守れていないような状況だ」。国連のグテレス事務総長は26日、COP26を前に各国の温室効果ガス排出削減目標が不十分だと訴えた。

 COP26は20年11月に予定されていたが、新型コロナウイルス感染拡大を受けて1年延期された。米国がパリ協定に復帰して初めてのCOPでもある。

 今回は「市場メカニズム」に関するルールに合意し、パリ協定の実施指針(ルールブック)を完成させられるかが焦点の一つだ。

 市場メカニズムとは、二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの排出権を国家間でやり取りする仕組みのことだ。例えばA国がB国を支援し、B国で削減した分を排出権として認定。その分を「A国で減らした」とみなしてA国の排出量算定のときに利用したり、別の国にその排出権を売ったりする。

 このルールは当初18年のCOP24で合意する予定だった。だが…

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【気候変動】

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