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ブラジル大統領が問われる二つの大罪 コロナ失策“人道に対する罪”

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ブラジリアの大統領官邸前で赤インクをつけたシーツをまとって横たわり、新型コロナウイルス感染に伴う死者数増加に抗議する市民ら=2021年10月20日、AP
ブラジリアの大統領官邸前で赤インクをつけたシーツをまとって横たわり、新型コロナウイルス感染に伴う死者数増加に抗議する市民ら=2021年10月20日、AP

 新型コロナウイルスの対策遅れは人道に対する罪――。南米ブラジルのボルソナロ大統領が10月26日、国会上院から訴追勧告を突きつけられ、感染で死者を多数出したことへの責任追及の動きが本格化し始めた。街の中心部には、インフレの加速に対しても「大統領のせいだ」と批判するポスターが張られている。コロナとインフレのダブルパンチは大統領の犯罪なのか――。【サンパウロ中村聡也】

責任追及の先頭に立つブラジルの「G7」

 「ボルソナロ政権がブラジル国民の命を軽視したのは明らかだ」

 新型コロナ感染に伴う死者数が米国に次ぐ60万人以上という事態に対し、上院の議会調査委員会は10月下旬、1288ページに上る最終報告書でボルソナロ大統領を厳しく批判。ボルソナロ氏を人道に対する罪や偽証罪など九つの罪で訴追する勧告案を盛り込んだ同報告書を採決し、賛成7、反対4で承認した。

 新型コロナの感染拡大に対する政府の責任を追及する上院調査委は今年4月、11人の構成で設置された。司法機関から独立した調査権限を持ち、60人以上から証言を取り、感染症対策に否定的なボルソナロ氏の言動が収められた動画や内部文書など大量の資料を審査。約370時間の議論の末、最終報告書をまとめた。

 調査委で主導的立場を果たしたのが、地元メディアが「G7」と呼ぶ反ボルソナロのグループの野党や独立系の議員7人だ。委員会の採決では、連邦政府側の議員ら4人が反対票を投じたが、7人はいずれも賛成に票を入れた。ただ、必ずしも一枚岩ではなく、最終報告書を巡っては政治的な…

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