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衆院選が終わった。「選挙に落ちればただの人」とは政治家のはかない身の上を表した言葉だが、今回も、各地で歓喜の万歳あれば、落胆の涙あり。では、自らの意思で永田町を離れたあの人は今、何を思うのか。国民民主党の元衆院議員、山尾志桜里さん(47)である。
「菅野(かんの)でお願いできないでしょうか?」
東京都内の待ち合わせ場所にうかがうと、山尾さんが開口一番、切り出したのが自らの呼称だ。戸惑っていると、事情を説明し始めた。「やっぱり選挙を前提とする以上、政治家って名前が命みたいなところがある。だから、なかなか変えられずにいたんですけれども、『卒業』をきっかけに自然体で新しいスタートを切りたいんです」
「山尾」は元夫の姓。政治家でいる間はそのままにしていたが、もはや戸籍上はもちろん、実務上も使う必要がなくなったということのようだ。ただし今回は議員時代の話を中心に語ってもらったため、ここでは「山尾さん」と呼ばせてもらうことをご容赦いただきたい。
振り返れば、引退表明はあまりに唐突だった。…
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