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近年、根強い人気を誇る古地図を使った街歩き。町名や武家屋敷などが書かれた江戸時代の地図を片手に、現代の街並みと比べながら、ちょっとしたタイムトリップに興じるのは楽しいものだ。
もし、東京で古地図散歩を計画する時、一見をおすすめしたいのが、伊能忠敬らによる「江戸府内図」だ。「江戸実測図」とも呼ばれ、1817年に幕府に提出。縮尺は6000分の1で、北は現在の埼玉・川口から南は東京・品川まで、東は亀有から西は高円寺まで江戸市中を網羅している。
全国の海岸線と主な街道が描かれた伊能図の決定版「大日本沿海輿地全図」は、もっとも大きい「大図」でも縮尺3万6000分の1。宿場や大きな寺社のみ記されているのに対し、「江戸府内図」では、詳細な町名や路地はもとより、武家地は桃色、町人の家は黄土色、寺社地は緑色に色分けされている。まさに「伊能版江戸住宅地図」と言える。
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