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血液中の微粒子、がん転移の鍵 東京工業大准教授・星野歩子

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「患者を救えるような研究をしたい」と語る星野歩子さん=横浜市緑区の東京工業大すずかけ台キャンパスで、前田梨里子撮影
「患者を救えるような研究をしたい」と語る星野歩子さん=横浜市緑区の東京工業大すずかけ台キャンパスで、前田梨里子撮影

 <科学の森>

 大腸がんが転移しやすいのは肝臓、乳がんなら肺・脳・骨などと、がんの種類ごとに転移先が決まっているのはなぜか。この謎に、細胞が出す微粒子「エクソソーム」が関与していることを世界で初めて解明したのが、東京工業大の星野歩子准教授(39)だ。

 ――がん転移の鍵となる物質がエクソソームだということですが、耳慣れない言葉ですね。どんなものなのですか。

 体の中のあらゆる細胞が出している微小な袋で、元々は細胞が不要になったものを出す「ごみ袋」と思われていました。ところが2000年代になって、中にたんぱく質や遺伝情報の一つ「マイクロRNA」などが含まれ、放出後に別の細胞へ取り込まれることが明らかになった。単なるごみじゃなく、細胞間の情報伝達手段の役割を果たしているんです。いろいろな疾患に関わる細胞が出すエクソソームが、他の細胞に取り込まれることで、…

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