OPECプラス追加増産応じず 原油高騰、世界経済回復に足かせ

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米テキサス州の原油掘削現場。米国では原油増産が遅れている=ロイター
米テキサス州の原油掘削現場。米国では原油増産が遅れている=ロイター

 石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の産油国でつくる「OPECプラス」は4日の閣僚級会合で、原油の協調減産縮小ペースの維持を決め、米国などが求める追加増産に慎重な姿勢を鮮明にした。最大の原油生産国の米国も当面は大幅な増産を見込めず、原油価格の高騰が新型コロナウイルス禍からの回復に向かう世界経済の足かせとなる恐れがある。

 「欧州連合(EU)で需要減の兆しがある。世界的な原油需要はいまだに(新型コロナの変異株の)デルタ株の圧力を受けている」。ロシアのノバク副首相は、OPECプラスが追加増産に応じなかった理由を語った。欧州時間の4日午後に始まった会合は30分程度で終了。いつもは産油国同士で利害が対立し、日付をまたいで議論が続くことも多いだけに、追加増産見送りにほとんど異論がなかったことがうかがえる。

 サウジアラビアをはじめOPECプラスが史上最大規模の協調減産に踏み切ったのは2020年5月。新型コロナの感染拡大で世界的に需要が急減し、4月にはニューヨーク市場の米国産標準油種(WTI)の先物価格が一時マイナスとなるなどの異常事態を受けた措置だった。

要求する米国 生産回復に遅れ

 その後は徐々に減産幅を縮小してきたが、新型コロナの感染が抑制傾向となり、各国で経済活動の再開が進む中で原油の需要が拡大。原油価格の上昇が続いており、WTIは21年10月に1バレル=80ドル台半ばに達し、7年ぶりの高い水準となっている。日常生活で自動車が不可欠な米国では、ガソリン価格の高騰に市民の不満が強まっており、支持率低下に苦しむバイデン大統領はOPECプラスに追加的な増産を強く訴えたが、期待は裏切られた形だ。

 OPECプラスが追加増産に慎重な…

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