「四日市公害の教訓を世界に」 WHOセンター所長の朴恵淑さん
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英グラスゴーで始まった国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)には、三重大特命副学長(環境地理学)で、世界保健機関(WHO)アジア・太平洋環境保健センター(韓国ソウル市)の朴恵淑(ぱく・けいしゅく)所長が参加している。朴さんに、COP26への意気込みや感染症など気候変動が引き起こす問題への取り組みなどについて聞いた。【聞き手・田中泰義】
国・地域が連携した公衆衛生対策を
――WHO西太平洋地域事務局が設置したアジア・太平洋環境保健センターの初代所長に就任しました(10月15日付)。WHOはなぜ環境分野に目を向けるのでしょうか。
◆歴史を振り返れば、自明です。14世紀に欧州で3分の1が死亡する原因となったペストは、下水道不備など劣悪な環境が背景にあります。近年は、森林伐採などの環境破壊で野生動物由来のウイルスが人間社会に入ってきました。今年9月、英ランセットなど各国の医学誌編集者らが気候変動と健康に関する共同論説を発表しました。脱水、腎機能低下、感染症など暑さが原因になった高齢者の死亡率は過去20年間で1・5倍以上に高まっていると指摘しています。
新型コロナウイルスはコウモリ由来と推測され、短時間で脅威が世界中に広がりました。国や地域が連携しないと公衆衛生問題の解決は困難であり、…
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