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秋季大会2021

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明秀日立・石川ケニー主将 太平洋を渡った父の言葉に導かれ初優勝

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【山梨学院-明秀日立】五回裏明秀日立無死、石川が右越えにソロ本塁打を放つ=茨城・J:COMスタジアム土浦で2021年11月7日、西夏生撮影 拡大
【山梨学院-明秀日立】五回裏明秀日立無死、石川が右越えにソロ本塁打を放つ=茨城・J:COMスタジアム土浦で2021年11月7日、西夏生撮影

 米ハワイ出身の主将の一振りが、初優勝を引き寄せた。7日にあった高校野球の秋季関東大会決勝で、明秀日立(茨城)は3番・石川ケニー(2年)の一発などで、山梨学院との打撃戦を9―7で制した。けがと不調に悩んだ石川は、父からのある一言をきっかけに復調し、チームを救った。

 試合をひっくり返された直後の五回無死だった。左打席に入った石川が低めの変化球をすくい上げた。高く舞い上がった打球は右翼ポール際へ。反撃ののろしとなるソロ本塁打となった。後続にも本塁打が飛び出すなど、チームを再び勢いづけて流れを呼び戻した。

 金沢成奉監督は「投手は(連戦で)疲れていた。打撃戦に持ち込もうと話していた中で、打つべき選手(石川)が打った。一発は大きかった」とたたえた。

 石川は日本人の父と米国人の母の間に生まれ、幼少時代は米ハワイで過ごした。強豪の東北福祉大を経てハワイの独立リーグで投手兼外野手としてプレーした父の影響で、来日後は野球に打ち込んだ。明秀日立では1年秋からベンチ入りし、2年でレギュラーの一角に食い込むと、新チームでは主将を任された。

【山梨学院-明秀日立】優勝を決め喜ぶ明秀日立の選手ら=茨城・J:COMスタジアム土浦で2021年11月7日、西夏生撮影 拡大
【山梨学院-明秀日立】優勝を決め喜ぶ明秀日立の選手ら=茨城・J:COMスタジアム土浦で2021年11月7日、西夏生撮影

 持ち前の長打力だけでなく、投手としても140キロの直球を軸にエース候補の一人と期待されたが、県大会直前にひじを痛めた。投手としての出場はしばらく断念せざるを得ず、「投げられない分、バットで取り返そう」と強い責任感が生まれた。しかし、はやる気持ちが力みとなり、県大会では振るわなかった。

 自分の打撃を見失いかけた時、父からの連絡で救われた。「相手に警戒されているだけ。焦るな」。追い求めてきた「たとえ打てなくても、相手が恐れるような力強いスイング」を心がけると、6日の準決勝では適時打を放ち、復調のきっかけをつかんだ。決勝の一発は、失っていた自分のスイングを完全に取り戻した瞬間だった。

 チームは関東大会3試合で39安打と猛打で頂点に立ち、初の神宮大会に挑む。「神宮でも打ち勝つ野球を見せたい」。全国の舞台でも強力打線を引っ張る覚悟だ。【川村咲平】

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