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幕末に勝海舟や福沢諭吉を乗せて太平洋を横断した軍艦「咸臨丸」が、北海道木古内町沖で沈没してから今秋で150年。沈没の経緯や具体的な場所は謎で、2018~19年には漁師の目撃情報を基に、船が造られたオランダと共同で現場の調査も行われたが、船体は見つからぬまま。日本の近代化を象徴する船で、研究者らは発見の夢を抱き続けている。
「金属のかけらでもいい。見つかってほしい」。木古内町の有志らによる「咸臨丸とサラキ岬に夢みる会」の舛野信夫会長(77)は熱っぽく語る。「咸臨丸は激動の時代に命懸けで太平洋を横断し感謝している。いつか岬一帯を調査し、遺物を捜し出してほしい」
咸臨丸は江戸幕府がオランダに発注し、1857年に完成。60年には幕臣たちを乗せて浦賀(神奈川県横須賀市)を出港、太平洋を横断した。69年に戊辰戦争が終わると、北海道への開拓使の物資輸送船に。71年11月(旧暦の9月)、戊辰戦争に敗れ北海道に移住することになった仙台藩白石の401人を乗せて、函館を経由し小樽に向かう途中に木古内町のサラキ岬沖で座礁、沈没したとされる。
乗客らは助かったが、沈没した理由や具体的な地点は、当時の運航や天候の記録がなく分からない。その後、船体を見た人はなかった。
しかし、…
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