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経済記者「一線リポート」

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引退・落選、新入閣 重鎮不在に 自民税調「幹部会」に異変

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自民党税制調査会の総会であいさつする甘利明会長(当時)=東京都千代田区の自民党本部で2020年11月19日、村尾哲撮影
自民党税制調査会の総会であいさつする甘利明会長(当時)=東京都千代田区の自民党本部で2020年11月19日、村尾哲撮影

 自民党税制調査会(税調)の「インナー」と呼ばれる存在をご存じだろうか。党の実力者が名を連ね、毎年の税制改正で事実上の決定権を握り、かつては首相官邸ですら口出しできない「聖域」とも呼ばれてきた。そのインナーが異例の事態に陥っている。原因は首相交代と10月末の衆院選にある。

 政府・与党は毎年12月に翌年度の税制改正大綱をとりまとめる。政策決定で与党より官邸の力が強い「政高党低」が当たり前になりつつある中で、富の分配に直接関わり、さまざまな利害調整が必要な税制は民意を代表する与党税調が主導する歴史がある。とりわけインナーと呼ばれる非公式幹部会は少数の閣僚経験者や党三役の経験者で占められ、党内で別格の存在感を示してきた。

 現在のメンバーは事務局長を含め9人。安倍・菅政権下では官邸主導が強まり、税調の存在感低下を指摘する声もあるが、これから本格化する税制改正議論を主導するのは税調インナーであることに変わりはない。しかし、岸田政権の発足と衆院選を経て、その顔ぶれの大半が代わる事態に直面しているのだ。

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