「Dappi」と自民党の関係は 今、分かっていること

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「Dappi」を名乗るツイッターアカウント
「Dappi」を名乗るツイッターアカウント

 17万人以上ものフォロワーを抱える有名な匿名ツイッターアカウント「Dappi」が「自民党によるネット世論操作の一環ではないか」などとネット上やいくつかのメディアで取り沙汰されている。Dappiの投稿で名誉を傷つけられたとして、立憲民主党の小西洋之、杉尾秀哉両参院議員が発信者情報をインターネットプロバイダー(接続事業者)らに開示するよう提訴して認められ、自民党と取引のある東京都内のウェブ関連会社が開示されたからだ。ただ、投稿に自民党の関与があったことを示す証拠は現段階では見つかっていない。何が分かっていて、何が分かっていないのか、整理した。

立憲議員が提訴も、投稿者との関係「不明」

 Dappiは2019年6月以降、国会質疑の動画や保守系のインターネット番組の動画とともに野党議員の発言を批判したり、与党議員を評価したりする投稿を繰り返していた。プロフィル欄には「日本が大好きです。偏向報道をするマスコミは嫌いです」などと書かれている。12日現在のフォロワー数は17万6000人に上る。特に野党議員の国会質疑を巡る複数の投稿で、動画を恣意(しい)的に編集するなどして「切り取り」や「デマ」といった批判を受けていた。

 小西、杉尾両議員は10月、計880万円の損害賠償と投稿1本の削除などを求め、発信者として開示されたウェブ関連会社と社長らを東京地裁に提訴した。

 その訴訟の訴状で原告は、投稿者は20年10月、「Dappi」にログインし、財務省の公文書改ざんを巡り「近財(財務省近畿財務局)職員は杉尾秀哉や小西洋之が1時間吊るしあげた翌日に自殺」などと事実と異なる投稿をして両議員の名誉を侵害した、と主張している。

 訴状ではDappiについて、1日平均6件の投稿を継続的に行っている▽投稿時間は平日午前9時または午後10時に集中し、土日はほとんど投稿がない▽投稿内容はインターネット番組動画や新聞記事などの引用がほとんどで、動画の編集や文字起こしに一定の作業が伴う――ことなどを理由に、この会社が「アカウントを運営・管理している」と主張。投稿者はこの会社の「役員、従業員または同社から業務委託を受けた者と推認される」と主張している。

 しかし、それだけではこの会社が組織的に投稿に関与していた証明にはならない…

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