中学受験に必要なのは「母の狂気」? ドラマ「二月の勝者」に潜む警告

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13日夜に放送される第5話の一場面。スーパー塾講師の黒木蔵人(柳楽優弥、右)と新任塾講師の佐倉麻衣(井上真央)=日本テレビ提供
13日夜に放送される第5話の一場面。スーパー塾講師の黒木蔵人(柳楽優弥、右)と新任塾講師の佐倉麻衣(井上真央)=日本テレビ提供

 ギクリとさせられた。「合格に必要なのは父親の経済力と母親の狂気」というのだ。中学入試に挑む親子や塾講師を描いたドラマ「二月の勝者」(日本テレビ系、土曜午後10時)で、主人公である塾の校長のセリフ。経済力はなんとなく分かるが、狂気とはちょっと寒気がする。さらに「中学受験は課金ゲーム」「塾は子どもの将来を売る場所」とも。高視聴率狙いの過激路線の表れなのか、あるいはのめり込む親への警鐘なのか。子は、親は、この難関にどう向き合うべきなのか。中学受験情勢に詳しい教育ジャーナリスト、おおたとしまささん(48)と考えた。【大沢瑞季/学芸部】

 (※この記事には原作の漫画に掲載された先のストーリーについての記述が含まれています)

親がなすべき態度とは

 この「問題発言」をしたのは「スーパー塾講師」として名高い主人公、黒木蔵人(柳楽優弥)。業績不振にあえぐ中堅塾が、三顧の礼で校長に迎え入れたところからドラマは始まる。常に黒色のスーツで身を包み、過激な発言を繰り返す黒木。視線は鋭く笑顔はほとんど見せない――という人物だ。

 ホームページ(https://www.ntv.co.jp/2gatsu/)をのぞくと、「親はスポンサー。子どもは金脈」「塾講師は教育者ではなく、サービス業です」といったセリフが並ぶ。私(記者)が驚いた「母親の狂気」が出たのは第1話(10月16日放送)だった。

 黒木が校長に着任し、講師陣と初顔合わせをする場面。そこで「講師の情熱が合格に必要だとでも? 合格のために最も必要なのは、父親の経済力と母親の狂気」と言い放つ。一同、度肝を抜かれてシーンと静まり返る……。

 こう聞くと、頭からツノがにょきりと出ている「鬼ママ」を想像してしまう。でもそれで合格できるなら、「狂気と言われるくらい厳しくせねばならない」のだろうか。ドラ…

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