COP26「分断」印象も…問われる真価 英国は場外の「成果」強調
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英グラスゴーで2週間にわたって開催された国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)。気候変動対策の国際枠組み「パリ協定」がスタートして初のCOPは、「石炭火力発電の段階的廃止合意」など議長国・英国が有志国による声明を連日発表し、本来の交渉とは別の「成果」が強調される異例の会議となった。その思惑をひもとくと、これからのCOPが抱える課題が浮かび上がってきた。【鈴木理之、グラスゴー信田真由美】
英政府はCOP26開催にあたり、温室効果ガス排出削減目標の引き上げや、「石炭火力発電の段階的廃止」など排出削減の具体策を約束するよう各国に要求。議長国として強力なリーダーシップで過去のCOPにはないような「成果」を上げることにこだわった。
会議序盤の1、2両日には首脳級会合「世界リーダーズサミット」を開催。約120カ国・地域の首脳が集まった。COPでは会期後半に閣僚級会合が設定されるのが通例で、交渉や合意文書の採択に首相の参加は必要ない。COPにおける首脳会合はセレモニー的要素が強い。
ただし、首脳の参加ということになれば、新しい国内政策や途上国支援策など「お土産」を…
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