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もう一人の「二刀流の大谷」襲った不運 1球の重み知り次の道へ

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高校卒業後はセガサミーに進み、打者に専念して飛躍を目指す大谷拓海=東京都八王子市で2021年11月8日午後3時17分、川村咲平撮影
高校卒業後はセガサミーに進み、打者に専念して飛躍を目指す大谷拓海=東京都八王子市で2021年11月8日午後3時17分、川村咲平撮影

 「投打の二刀流」――。米大リーグ・エンゼルスの大谷翔平の活躍で今やおなじみになった言葉だが、2018年春の甲子園も、二刀流の「大谷」に高校野球ファンの注目が集まった。

 大谷拓海は中央学院(千葉)の投打の要として、17年秋の関東大会で優勝し、チームを初の甲子園出場に導く立役者になった。大阪桐蔭の根尾昂(現中日)や藤原恭大(現ロッテ)らと同じ世代で、投げては直球が140キロを超え、打っては17年秋の公式戦で3本塁打を放つほどの長打力を誇った。

 センバツ初戦では、前年秋の明治神宮大会で敗れた因縁の明徳義塾(高知)との対戦が決まり、「何としても甲子園で校歌を」と強い気持ちで先発のマウンドに立った。一回に3点を先取されたが、二回以降は立ち直り、打線の援護もあって5―4とリードした九回裏だった。2死無走者であと1人を抑えれば念願の甲子園初勝利だったが、一、二塁とされ、明徳義塾の4番・谷合悠斗(現三菱重工West)に打たれた白球は、無情にもバックスクリーンに吸い込まれた。サヨナラ本塁打だった。

 変化球を要求した捕手のサインに首を振り、「相手打者が振り遅れている」と判断した直球で勝負したが、甘く入った。ぼうぜんと打球の行方を見届けた後、劇的な幕切れに沸き返る甲子園でうつむき、試合直後は悔し涙が止まらなかった。「勝負を焦りすぎた」と、今も悔しさは刻まれている。

 二刀流には、さらなる悲劇が襲った。…

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