「出所者検知カメラ」が波紋 鉄道の防犯、遅れるルール作り
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防犯対策はどこまで許されるのか。JR東日本が、顔の同一性を識別できる防犯カメラで刑務所の出所者らを検知する仕組みを一時導入していたことが波紋を呼んでいる。こうした仕組みは治安の向上や犯罪捜査に役立つ半面、プライバシーの保護が問題となり、社会を萎縮させる恐れもある。京王線の特急電車内などで発生した、突発的な事件を防ぐのは難しいとの指摘もある。【青島顕、木下翔太郎】
「顔認証技術を巡る社会のルール作りが進んでおらず、コンセンサスが不足している」。JR東は9月21日、顔を識別できる防犯カメラを使った独自の防犯対策について、識別の対象とする人を絞り込むことを明らかにした。
防犯対策の詳細は読売新聞の報道で明らかになった。JR東は7月、東京オリンピック・パラリンピックを機に、主要駅などに防犯カメラを設置し、不審な行動をとった人=①=を検知し、必要に応じて手荷物を検査すると発表。だが…
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