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「環境問題は心の問題に」 独立研究者・森田真生さん新刊で思い

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「環境問題と心の問題は地続き」と話す独立研究者の森田真生さん=京都市左京区で2021年10月28日、清水有香撮影
「環境問題と心の問題は地続き」と話す独立研究者の森田真生さん=京都市左京区で2021年10月28日、清水有香撮影

 「環境問題と心の問題は地続きにある」と森田真生(まさお)さん(36)は言う。京都を拠点に新しい知を探求する独立研究者が、シンプルな問いを掲げた新刊『僕たちはどう生きるか 言葉と思考のエコロジカルな転回』(集英社)で描くのは、地球環境が危機にある今、危機そのものを新しい枠組みで捉え直そうとするラジカルな思考の道程だ。環境哲学者ティモシー・モートン氏の著作に触発されながら、2020年春からのコロナ禍の1年を日記のようにつづった。

 感染症の拡大や気候変動という「不気味な時代」にあって、もはや私たちの住む地球環境は自明ではない。とはいえ科学的なデータに基づく「正しさ」を叫び、危機をただ危機としてあおることには疑問を呈する。気候変動や環境問題のボトルネックは「まじめに受け取れば受け取るほど、心が壊れてしまうことにある」と考えるからだ。

 実際、気候不安症といった精神的な影響も世界で報告されている。「事実を直視し、責任まで感じて、まともに心を保てるほど強い人ばかりではない。環境が破壊されていく時代に、心を壊さず、しかも感じることをやめないで生きるために、新しい希望のあり方を紡いでいく必要がある」。そう考えた時、気…

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