映画「ミュジコフィリア」の松本穂香 青春の協奏曲「幅広い年代に」

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賀茂川の中州で撮影した時の開放感を振り返る松本穂香さん=京都市中京区で2021年11月12日、大西達也撮影
賀茂川の中州で撮影した時の開放感を振り返る松本穂香さん=京都市中京区で2021年11月12日、大西達也撮影

 現代音楽をテーマに芸大生たちの青春を描いた映画「ミュジコフィリア」。京都・賀茂川の中州で、ヒロイン役の松本穂香(ほのか)さんが歌声とギターの音色を響かせる場面が爽やか。若者向けの作品かと思いきや、「普段のモヤモヤを重ね、それを昇華できる映画。ぜひ社会人の方にも見ていただきたいです」と松本さん。道を見失いそうになった大人が共感できるポイントがあるという。

「賀茂川に引っ張り出してもらった」

 主人公・漆原朔(井之脇海さん)は、天性の才能があるのに、父や兄へのコンプレックスで音楽を憎んでいた。京都にある芸術大学の美術学部に入り、現代音楽のサークルに引き込まれる。サークルの花見の後、川岸に一人残された朔は、仲間が置いたピアノを弾き、ピアノ科の新入生・浪花凪(松本さん)がたまたま見かける。凪はその音色に共感し、彼に思いを寄せ、影響も与えていく。朔の異母兄は、若き天才作曲家として期待される大学院生の貴志野大成(山崎育三郎さん)。生い立ちや音楽をめぐって兄弟で衝突しながらも、自らを見つめ直して成長していく。原作は、さそうあきらさんの同名漫画。谷口正晃監督。

 「川の水が流れる音がして、鳥も飛んでいって、すごく開放的な空間でした」。賀茂川の中州で、井之脇さんがグランドピアノを弾き、松本さんが主題歌を歌う場面のこと。「最初は人前で歌うのは恥ずかしい気持ちもありましたが、賀茂川に引っ張り出してもらいました。映像として残ったと思います」と振り返る。大文字山に登った時は、風の音を感じ「にぎやかな観光地とは違って、静かで自然が豊かな場所。京都のイメージが変わりました」と話す。全編を京都で撮影したのは2020年11月。新型コロナウイルス禍で観光客が少なかった時期で、ありのままの自然の姿が映像化された。

 凪も天性の才能や音感を持つ。「楽しむことができる人。やるかやらないか、ゼロか100かと、はっきりした性格」で、朔にも好意をストレートにぶつける。対照的な…

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