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アジア・太平洋地域の政治、経済、社会、文化などに関する優れた著作を発表した研究者、実践者らに贈る「第33回アジア・太平洋賞」は選考の結果、大賞1点、特別賞3点が決まった。
大賞には、西洋中心史観によって規定されてきた世界経済史を根本的に見直し、東アジアをもう一つの主要な「発展経路」と位置付けた杉原薫氏の「世界史のなかの東アジアの奇跡」が選ばれた。杉原氏は、膨大な貿易統計を基に西洋と東アジアの発展の融合が戦後の劇的な世界経済の成長をけん引したことをダイナミックに論証した。また、資本、労働、土地の「生産3要素」に水とエネルギーを加えることを提案し、環境要素を取り入れた「生存基盤」の発展の重要性を指摘した。
大賞、特別賞の4作品は、昨年7月から1年間に日本語で出版された101点の応募作品から選ばれた。表彰式は19日、東京都千代田区大手町のKKRホテル東京11階「孔雀」で行われる。
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