「経済安保」で崖っぷちの日本 岸田政権が体制づくりを急ぐ背景

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経済財政諮問会議で発言する岸田文雄首相(右から2人目)。右端は山際大志郎経済再生担当相=首相官邸で2021年11月19日午後4時47分、竹内幹撮影
経済財政諮問会議で発言する岸田文雄首相(右から2人目)。右端は山際大志郎経済再生担当相=首相官邸で2021年11月19日午後4時47分、竹内幹撮影

 岸田文雄政権の看板政策の一つ、経済安全保障政策の体制づくりが19日、本格的に始まった。政府は、内閣官房に経済安全保障法制準備室を設置。月内にも開催する有識者会議の意見も踏まえ、来年の通常国会で経済安保推進法案の提出を目指す構えだ。岸田政権が急ピッチで作業を進める背景には何があるのか。

先端技術分野で存在感 中国に世界が警戒

 「世界各国が戦略的物資の確保や重要技術の獲得にしのぎを削る中、我が国の経済安全保障の取り組みを抜本的に強化することが重要だ」。岸田首相は19日、関係閣僚で作る「経済安全保障推進会議」の初会合でそう話し、小林鷹之経済安保担当相に法案作りを急ぐよう指示した。

 検討中の法案は、「サプライチェーン(供給網)」「基幹インフラ」「技術基盤」「特許非公開」の4分野が柱となる。半導体など産業に欠かせない戦略物資の供給網を拡充するため、補助金制度を新設。情報通信など基幹インフラについては、重要設備に安全保障上の脅威となりうる国の製品が含まれていないか国が事前審査する制度を導入する。

 人工知能(AI)など先端技術の開発に必要な資金や情報を政府が提供できる枠組みの構築や、技術情報の流出を防ぐため特許を非公開にできる制度も始める方針だ。

 「安全保障」といえば、これまでは防衛力の整備が中心だった。それが「経済」と結びついて議論されるようになった背景には、…

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