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肝試しのつもりが本物の遺体発見 廃ホテルはなぜ放置されるのか

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放置されたままの廃ホテル。2020年4月に6階の客室で遺体が見つかった=宮崎県えびの市大河平で21年8月26日午後1時48分、一宮俊介撮影
放置されたままの廃ホテル。2020年4月に6階の客室で遺体が見つかった=宮崎県えびの市大河平で21年8月26日午後1時48分、一宮俊介撮影

 2020年4月、宮崎県えびの市の廃虚と化したホテルで、若者が遺体を発見した。肝試しにきたはずが本物の遺体と遭遇してしまったわけだが、遺体発見から1年以上が過ぎた今も廃ホテルの解体が始まる様子がない。取材を進めると、持ち主不明の大型建物が手つかずのまま放置される理由が見えてきた。【一宮俊介】

 事の発端はこうだ。20年4月15日午後0時50分ごろ、えびの市大河平(おおこうびら)のホテル跡で、県外から来た20代の男性2人から「死体があった」と110番があった。

 ホテルは9階建てで、えびの市と隣の小林市を結ぶ国道268号沿いに建つ。市街地からは離れ、近くには陸上自衛隊えびの駐屯地がある。遅くとも1997年には廃業していたとみられ、その後は放置され、インターネット上では「心霊スポット」としても紹介されている。

 宮崎県警えびの署によると、若者2人はこの廃ホテルに無断で立ち入り、6階の客室でベッドにあおむけに横たわる白髪交じりの遺体を見つけた。身長は170~180センチ、半袖シャツに長ズボン姿だった。その後の調べで、遺体はえびの市に住む50代の男性と判明。県警によると、死後1年ほどたっており、遺書などがないため、男性がホテルにたどり着くまでの足取りは分からないという。

 遺体発見から1年以上が過ぎた21年8月、現場のホテル跡を訪ねると、エントランスのガラスドアは割れ、建物全体が黄緑色にくすんでいた。…

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