- ツイート
- みんなのツイートを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷

「つるし上げだよ」。命を絶つ直前、夫はそう苦悩を漏らしていた。2017年、長女とともに遺体で見つかった東証1部上場の工作機械メーカー「ソディック」(本社・横浜市)社員、大泉共生(ともお)さん(当時43歳)。労働基準監督署は過労が原因と認め、上司の詰問が自殺の引き金になった可能性も浮かんだ。ただ、長女を連れて行った真相は不明だ。「家族思いの夫がなぜ」。妻(48)は喪失感を埋められないでいる。
2人の遺体が見つかったのは、当時住んでいた長野県松本市の社宅から約270キロ離れた山形県小国町。林道に止められた乗用車の中で、運転席の床には練炭の燃えかすや七輪があった。「ごめんなさい。つかれちゃった。仙台に戻りたかった」。車内から見つかった遺書にはそう書かれていた。「ありがとう ごめんね」。…
この記事は有料記事です。
残り1687文字(全文2032文字)