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グリーンに染まる世界のマネー 金融市場は世界を変えられるか

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国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)の会合で金融市場の改革を訴えた議長国・英国のスナク財務相。英国では政府予算案を発表する日に財務相が赤いカバンを掲げて公邸を出発する慣例があるが、この日は緑のカバンを突き上げた=英グラスゴーで11月3日、AP
国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)の会合で金融市場の改革を訴えた議長国・英国のスナク財務相。英国では政府予算案を発表する日に財務相が赤いカバンを掲げて公邸を出発する慣例があるが、この日は緑のカバンを突き上げた=英グラスゴーで11月3日、AP

 脱炭素社会の実現へ巨額のマネーが動き出した。お金の流れを変えることで化石燃料に依存するエネルギービジネスを市場から退場させようとする潮流が背景にある。「グリーンマネー」で地殻変動を始めた金融市場は世界を変えることができるのか。

脱炭素にマネーを

 「今、重要なのは行動だ。資本を低炭素の未来に投資することだ」

 3日に英グラスゴーで開かれた国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)4日目の「ファイナンスデー」。議長国・英国のスナク財務相はこう述べ、二酸化炭素(CO2)の排出実質ゼロを実現するには、金融システムを根本的に変えて、お金の流れを「脱炭素」に集中させる必要があると訴えた。

 CO2を削減するには、これまでの産業モデルの大転換が必要だ。COP26は石炭火力発電の「段階的削減」に向けた努力を加速させることなどを盛り込んだ成果文書を採択したほか、14日間の期間中にガソリン車の販売禁止や森林破壊の防止などを約束する多くの合意が有志国間で相次いだ。

 問題は、こうした取り組みにはお金がかかり、そのお金をどこからどう集めてくるかだ。

 世界の環境関連投資の総額は既に3000兆円を突破したとみられている。米ブルームバーグの集計によると、企業が市場からお金を調達する債券市場では、環境改善や社会貢献に効果のある事業資金を名目に発行する「ESG(環境・社会・企業統治)債」と呼ばれる債券の合計額が2021年は10月時点で約7220億ドル(約82兆円)に達している。その約半分が再生可能エネルギーなどの環境改善に使う「E」(環境)。「環境債」(グリーンボンド)とも呼ばれ、発行額はこの5年間で5倍近くに膨ら…

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