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自民党の河野太郎広報本部長が、党の広報体制を刷新しようと躍起だ。12月には本部内に「三つの室」を新設し、機関紙・誌の発行部数増や海外対応など目的別に体制を強化。得意のSNS(ネット交流サービス)の活用を地方議員に浸透させるプランも打ち出す。9月の総裁選では辛酸をなめた河野氏。党務で成果を上げて党内の信頼を勝ち得ることができるか――。
「時代が変わるから、同じやり方でいいとはならない。新聞やテレビを見ない若い人も増えており、ネットで発信せざるを得ない」。河野氏は19日夕、党本部に記者を集め、広報本部の人事の狙いと改革案を説明した。広報本部では党のポスター発表などで記者会見を行うことはあるが、記者説明会を開くのは珍しい。オープンな広報姿勢を打ち出したい河野氏の意気込みが透ける。
改革案では、地方議員にSNSの活用を呼びかけるため国会議員が地方を回って指導する「地方振興室」、海外メディア向け発信を担う「海外メディア室」、機関紙・誌の電子化などを進める「コンテンツ室」の新設が盛り込まれた。来夏の参院選を念頭に、機関紙・誌の発行部数のてこ入れや、メディアへの若手議員の売り込みなどを通じて党全体の発信力強化を狙う。
特にSNSの活用に注力し、地方議員も含め発信数を増やして、党の政策を国民に浸透させる土壌を作る。河野氏は9月の総裁選後、周辺に「しばらくぞうきんがけに努める」と漏らしており、党務で貢献して再起を図る方針だ。
だが、河野氏を取り巻く党内環境は厳しい。
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