「塀の中」は介護施設 新規受刑者、65歳以上増12.9% 懲役、実態はリハビリ

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 刑務所に、受刑者の高齢化の波が押し寄せている。2019年に入所した65歳以上の割合は12・9%。1%台だった30年前から増加をたどり、過去最高を更新した。身体や認知の機能が低下して日常生活に困る受刑者が増えており、リハビリや高齢受刑者の介助を「刑の執行」として取り入れる試みが始まっている。

 東京都府中市にある府中刑務所の一角。約600平方メートルの高齢者エリアは、床面にクッション性のある素材が張られ、ユニットバスやバリアフリートイレ、平行棒型の手すりを完備する。介護施設のようだ。

 緑色の作業服を着た受刑者が、スリッパを脱いで自転車型の運動器具で足を動かしていた。近くでは、別の受刑者が数メートル先の木製の台に向かって黙々とお手玉を投げている。いずれも手に刻まれたしわは深く、頭も白髪がまばらに生えるだけだ。2人は自由時間を満喫しているわけではない。府中刑務所が20年度から始めた「機能向上作業」に取り組んでいるのだ。

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