尿や汗から電気を取り出せる? 生物の仕組み応用した電池の開発

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研究室で作製した「バイオ燃料電池」を手に説明する四反田功・東京理科大准教授=千葉県野田市で2021年11月1日午後11時45分、吉田卓矢撮影
研究室で作製した「バイオ燃料電池」を手に説明する四反田功・東京理科大准教授=千葉県野田市で2021年11月1日午後11時45分、吉田卓矢撮影

 現代社会においてエネルギーの確保は欠かせない。一方、石炭・石油の使用による地球温暖化などエネルギーには課題も多い。そんな中、尿や汗からも電気を取り出せると聞いた。どんな方法なのだろうか。研究している四反田(したんだ)功・東京理科大准教授の研究室を訪ねた。

 我々人間を含む生物は、炭水化物や脂質などを摂取し、酵素などの働きで分解してエネルギー源にしている。生物が、機械と違って電池やガソリンなどが無くても活動できるのはこのためだ。「バイオ燃料電池」はこうした生物の仕組みを応用して、酵素や微生物を使って生物のエネルギー源の物質から電気を作る。

 例えば糖をエネルギー源にしたバイオ燃料電池の場合、糖を分解する酵素をマイナス側の電極に塗っておく。すると酵素の働きで糖が分解され、電子と水素イオンが取り出される。一方、プラス極に別の酵素を塗っておくと、この酵素の働きで、空気中の酸素がマイナス極で取り出された水素イオンと電子を受け取り水になる。一連の反応で取り出した電子を回路に流せば、電気が作れるというわけだ。酵素の種類を替えればアルコールや有機酸などさまざまな物質が燃料となる。一連の反応は中性、常温で起こるため安全で、材料に貴金属や有毒物質を使わないので環境負荷は小さく、焼却処分もできるという。

 これだけ聞くといいことずくめに思えるが、普及しなかったのには…

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