
投打の「二刀流」で大活躍した米大リーグ(MLB)エンゼルスの大谷翔平選手(27)が、最高の栄誉である今季のア・リーグ最優秀選手(MVP)に満票で選ばれた。主に米国社会を取材する私も可能な限り大谷選手を追いかけた。投げて、打って、走った彼の功績は歴史的な記録にとどまらない。野球に取り組む姿勢や日ごろの振る舞いは米国のヒーロー像に爽やかな新風を吹き込んだ。人気が低下する大リーグの「救世主」になるかもしれないと感じる。
大谷選手の取材を重ねて分かったことがある。二刀流、さらに走塁を含めた「三刀流」は個人的な挑戦と見られがちだが、実はチームの勝利にこだわるがゆえのプレースタイルでもあるのだ。「試合に貢献できる頻度が高いということは選手としてもやりがいがある」との言葉がそれを示している。
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