生徒の凶器持ち込み、国の手引は想定せず 学校の事件、どう防ぐ

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男子生徒が校内で同学年の男子に刃物で刺された市立中学校=愛知県弥富市で2021年11月24日午前11時38分、本社ヘリから
男子生徒が校内で同学年の男子に刃物で刺された市立中学校=愛知県弥富市で2021年11月24日午前11時38分、本社ヘリから

 24日午前8時10分ごろ、愛知県弥富市鳥ケ地1の市立十四山中学校から「生徒同士のトラブルで生徒が腹部を刺された」と110番があった。県警によると、同中3年の伊藤柚輝さん(14)が校内で同級生の男子生徒(14)に腹などを包丁で刺され、搬送先の病院で約2時間半後に死亡が確認された。

   ◇

 逮捕された男子生徒が凶器の包丁を学校に持ち込んだとみられる今回の事件。不審者の侵入を想定した学校の安全対策は、2001年の大阪教育大付属池田小事件を契機に社会的な議論が進んできたが、生徒が凶器を持ち込む事態までは想定されていない。同様の事態を未然に防ぐには、どうすればよいのか。

 児童8人が死亡、15人が重軽傷を負った池田小への乱入殺傷事件を受け、文部科学省の有識者会議は02年に危機管理マニュアルをまとめた。09年施行の学校保健安全法は、各学校に独自のマニュアルを作るよう義務づけた。だが、文科省の「マニュアル作成の手引」は、生徒による凶器の持ち込みを想定していない。

 学校教育における防犯活動に詳しい藤田大輔・大阪教育大教授(安全教育学)は、事件に至る背景の検証が再発防止に不可欠だと断ったうえで「生徒のケア・サポートを徹底しながら、…

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