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「コロナ対策優等生」相次ぐ感染急増 韓国・ドイツ、それぞれの事情

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新型コロナウイルスの検査を受けるため仮設検査場の前で列を作る人々=ソウル市内で2021年11月24日、AP
新型コロナウイルスの検査を受けるため仮設検査場の前で列を作る人々=ソウル市内で2021年11月24日、AP

 新型コロナウイルス感染拡大を比較的低く抑え、国際的には「コロナ対策の優等生」とみられていた韓国やドイツで新規感染者が再び急増し、相次いで過去最多を記録している。しかも、重症化を防げず、医療も逼迫(ひっぱく)しつつある。「第6波」が懸念される日本でも感染再拡大の可能性はあるのか。

「早期接種の高齢者」韓国の引き金に

 韓国では24日午前0時現在の新型コロナウイルスの新規感染者数は全国で4115人を記録し、初めて4000人を超えた。「状況は予想よりも深刻だ。首都圏だけをみれば、いつでも非常計画の発動を検討しなければいけない、切迫した状況だ」。同日の会議で、金富謙(キム・ブギョム)首相は危機感をあらわにした。

 韓国政府はこれまで、積極的な検査による感染者の早期発見と隔離を徹底し、併せて限定的な行動制限も導入することで、感染拡大を抑制してきた。一方で欧米諸国に比べてワクチンの確保は遅れた。10月23日にようやく国民の7割が接種を完了したことを受け、11月1日から飲食店の営業時間制限撤廃などの大規模な緩和に踏み切り、防疫と経済活動の両立を目指したばかりだった。無症状・軽症者は原則自宅療養に切り替え、感染者が増えても対応できる態勢を整えていた。

 想定外だったのは、重篤・重症患者の急激な増加だ。11月1日の343人から、約2週間後の17日には522人に増え、問題なく対応できる限度と想定した500人を突破。25日には612人にまで達した。首都圏では重症患者用の病床の使用率が8割を超え、医療体制は逼迫し始めている。

 この要因について政府は、接種後に感染する「ブレークスルー感染」が重症化しやすい高齢者の間に広がったことを挙げている。新規感染者のうち、60歳以上が約85%を占める。60、70代の10万人あたりのブレークスルー感染者数は今月14日時点で約190人と、全年齢平均の約1・6倍。80代に至っては約220人で2倍近くに上る。高齢者向けの病院や療養施設で集団感染が相次いだことも影響した。

 韓国では国民の79%が2回の接種を完了しており、60代は95%▽70代は93%▽80代は83%――と高齢者の接種率も極めて高い。にもかかわらず、高齢者が重症化したのは、優先的に早い時期に接種した高齢者からワクチンの効果が薄れているからだと考えられる。

 また、高齢者が打ったワクチンの種類との関連を指摘する見方もある。韓国では2月末…

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