阿炎、反省の日々で培った「深い集中」で1敗守る 九州場所12日目

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玉鷲(右)を攻める阿炎=福岡国際センターで2021年11月25日、平川義之撮影
玉鷲(右)を攻める阿炎=福岡国際センターで2021年11月25日、平川義之撮影

 大相撲九州場所(福岡)は12日目の25日、前頭・阿炎が玉鷲に突き出しで勝って、11勝1敗とした。

 俵に足がかかった阿炎だが、玉鷲を押し返すと一気に土俵下に突き出した。1敗を守る逆転勝ちを生み出したのは反省の日々で培った「深い集中」だ。

 9勝2敗と好調だった三役経験者の玉鷲を「押し始めたら止まらない」と警戒していた阿炎だったが、立ち合いで後ろにはじかれた。しかし、ひるむことなく189センチ、172キロの相手を前傾姿勢で押し戻すと、下からののど輪を連発して勝負を決めた。

 劣勢を慌てずに引っ繰り返し、「一番一番集中している。しっかり一番を取り切った」と落ち着いた口調で振り返った。場所前に「以前は注意が散漫だったが、深い集中に入れるようになってきた」と語っていた通りの取り口だ。

 新型コロナウイルスの感染対策ガイドライン違反で3場所出場停止などの処分を受けた。7場所ぶりの再入幕となった今場所まで、自身と向き合った。師匠の錣山親方(元関脇・寺尾)から最初に言われた「ルールを守る」という当たり前のことを肝に銘じ、「調子に乗っていたところが抜けて相撲に集中している」という。

 処分を受けて家族と離れて錣山部屋で生活していた。家族と再び住むことが目標だが、「場所が終わってから考える」と今は話題にしない。土俵下の藤島審判長(元大関・武双山)は「3人になるんじゃないですか」と優勝争いは照ノ富士、貴景勝、阿炎に絞られたとみる。それでも阿炎は「気にしない」。ただただ、13日目の貴景勝戦に集中している。【吉見裕都】

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