泥水すする過酷な道のり なぜクルド人がベラルーシへ向かうのか

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ベラルーシとポーランドの国境地帯で亡くなった知人の遺体を囲むクルド人ら=イラク・アルビルで2021年11月15日、AP
ベラルーシとポーランドの国境地帯で亡くなった知人の遺体を囲むクルド人ら=イラク・アルビルで2021年11月15日、AP

 欧州連合(EU)諸国への入国を目指す中東からの難民・移民ら数千人がベラルーシ西部のポーランド国境に殺到した問題は、ベラルーシ当局による帰国支援などによって一旦沈静化している。だが今回、多くの人々が脱出を図ったイラク北部のクルド人自治区は若年層の失業など根深い問題を抱えており、状況が改善されない限り、同様の事態が再発する可能性がある。

 「多くの若者が欧州を目指すのには理由がある。ここ(イラク)では生存競争が厳しいからだ。EU諸国には安全と安定があり、教育や医療も充実している」。自治区の中心都市アルビルに暮らす会計士の男性、ベンギン・テモさん(38)は電話取材にこう語った。

 イラクでは2003年のイラク戦争開戦以来、長く戦乱が続いた。フセイン独裁政権の崩壊後、イスラム教のスンニ派とシーア派の宗派間対立が一時激化したほか、14~17年には過激派組織「イスラム国…

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