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都市対抗野球2021

社会人野球日本一を決める第92回都市対抗野球大会(11月28日~12月9日)に関する特集サイトです。

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/22 日立製作所 「圧がすごい」大応援団に支えられる理由

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第87回都市対抗野球で決勝進出を決め、選手と喜び合う日立市応援団。この年の応援団コンクールで最優秀賞に輝いた=東京ドームで2016年7月25日、宮武祐希影
第87回都市対抗野球で決勝進出を決め、選手と喜び合う日立市応援団。この年の応援団コンクールで最優秀賞に輝いた=東京ドームで2016年7月25日、宮武祐希影

 11月28日開幕の第92回都市対抗野球大会。出場全32チームの魅力を担当記者が伝えます。32回連載の22回目は日立市・日立製作所。国内最古の企業チームを支える街や応援団との絆に迫りました。<次回は28日朝公開予定>

コロナ禍で知った応援団の力

 日立製作所は昨年の都市対抗の初戦で、浜松市・ヤマハに0―9で大敗した。入社10年目の外野手、大塚直人主将(32)は戸惑いながら振り返る。「いつもはグラウンドに立っていても(球場内の)震えが伝わるくらい、応援を感じていた。なくなってみたら、その存在がすごく大きくて。大差もついてしまい、変な雰囲気だった」

 前回大会は新型コロナウイルスの影響で、大幅な入場制限や試合ごとの観客の入れ替え、声援の自粛など多くの感染対策が取られた。例年と最も大きく違ったのは「都市対抗の華」と言える応援合戦が中止になったことだ。静かな東京ドームに試合中の選手の声が響く新しい発見もあったが、観客や選手にとって物足りなさが残ったことは否めない。

 日立製作所は応援団不在の影響を大きく受けたチームの一つと言える。スタンドをオレンジ色に染める大応援団が名物で、例年は100台近いバスが稼働し、日立市民や社員らが東京ドームを訪れる。得点すると、まるで地響きのような大声援がドームを揺らす。

 初の決勝進出を果たした第87回大会(2016年)では、オレンジ色のビブスを着た日立市民、会社関係者が訪れ、外野席までびっしりと観客で埋まった。対戦チームからは「『圧』がすごい」との声も聞かれた。和久井勇人監督(59)は「相手に圧をかけるために、あえて二塁に走者を送ることも考えたりね」とニヤリと笑い、「社歌が耳に入ると、ぶわっとアドレナリンが出て、集中力が増した」と選手時代を振り返る。応援団は過去3回(1971年、2005年、16年)、素晴らしい応援を表彰する都市対抗の「応援団コンクール」で最優秀賞に輝いた。

 だが、コロナ禍で迎えた昨年は、そうはいかなかった。浜松市・ヤマハ戦では0―0の二回に1死満塁の好機が訪れた。例年ならば、大応援団が盛り上がって攻撃を後押しするが、この日は視界を染めるオレンジ色もない。続く打者は併殺打に倒れた。流れを失って投打がかみ合わず、大敗した。

 入社20年目のベテラン内野手、田中政則(38)は応援団不在の都市対抗は初体験。「あの応援は素晴らしいものがあり、自分たちの力になるし、相手への圧になってくれる。あるとないとで全然違う」と存在の大きさを痛感した。大塚主将も「雰囲気が今までと全然違った。初戦はどうしても不安なところがあるが、いつもはあの大応援団のおかげで、自分たちの力をさらに引き出してもらえていた」。応援の力を再認識した。

日製は「おらがチーム」

 そもそも、日立製作所はなぜ、これだけの大応援を受けられるのか。その理由は…

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