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都市対抗野球2021

社会人野球日本一を決める第92回都市対抗野球大会(11月28日~12月9日)に関する特集サイトです。

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/24 JR東海 元プロ・和田一浩さんが救った非力な打線

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【JR東海-ジェイプロジェクト】都市対抗の東海地区第5代表を決め、喜ぶJR東海の選手たち=愛知県岡崎市の岡崎市民球場で2021年10月4日、兵藤公治撮影
【JR東海-ジェイプロジェクト】都市対抗の東海地区第5代表を決め、喜ぶJR東海の選手たち=愛知県岡崎市の岡崎市民球場で2021年10月4日、兵藤公治撮影

 11月28日開幕の第92回都市対抗野球大会。出場全32チームの魅力を担当記者が伝えます。32回連載の24回目は名古屋市・JR東海。非力な打線を救った元プロの和田一浩さんの指導に迫りました。<次回は28日午後4時公開予定>

鋭い眼光に選手たちはくぎ付け

 JR東海は創部100周年だった昨年、都市対抗出場を逃した。「今年こそは東京ドームで暴れたい」と雪辱を誓ったが、打線が非力で今夏の日本選手権も東海地区予選で敗退した。都市対抗に向けて、どう立て直すか。チームは臨時コーチを呼ぶことを決断した。招いたのは西武、中日でプレーし、プロ通算2050安打の右打者、和田一浩さん(49)だった。

 和田さんが最初にグラウンドを訪れたのは7月6日。日本選手権東海地区予選の敗退から約1カ月後だった。打撃練習を見た和田さんは「(選手たちの)能力は高い」と感じた。ただ、どこか「当てることに主眼を置いて、怖々振っているようにも見えた」。一人一人のスイングに目をこらすと、多くの選手が打席でボールを引きつけ過ぎていることに気づいた。引きつけ過ぎると、振り遅れたり、打球が詰まったりする可能性が高くなる。「体の動きは頭で想像しているよりも遅い。準備を早くしよう」。物腰は柔らかいが、鋭い眼光で呼びかけた和田さんに、選手たちはくぎ付けになった。改革の始まりだった。

 臨時コーチを急きょ招いたきっかけは、日本選手権の予選敗退だった。6試合で計13得点。投手陣は計12失点と好投しただけに、元選手の高広英輝マネジャー(35)は「何とかしてやらないといけない」と焦った。都市対抗の予選まで残り約3カ月。特に不振だった右打者を中心に、臨時コーチができる人がいないか考えを巡らせた。

 臨時コーチの条件は、右の強打者▽チームのグラウンドがある愛知県瀬戸市に通いやすい▽熱心に指導してくれそう。となれば、「元中日の和田さんしかいない」と高広マネジャー。面識が一切ない状態から依頼したが、和田さんは快諾してくれた。唯一の誤算は、和田さんが東京在住だったこと。高広マネジャーは「(東海道新幹線を運行する)JR東海で良かったと思った瞬間ですね」と最小限のコストで強打者を招けたことを笑った。

 和田さんは7月だけで8回も練習に参加した。久保恭久監督(61)が「何よりも驚いた」のが…

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