連載

社説

社説は日々、論説委員が議論を交わして練り上げます。出来事のふり返りにも活用してください。

連載一覧

社説

都市対抗野球が開幕 応援団復活で熱い球宴に

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷

 第92回都市対抗野球大会がきょうから東京ドームで始まる。

 「真夏の球宴」として親しまれてきた社会人野球最高峰の大会だが、東京オリンピックに伴う日程調整により、2年連続で冬にかけての開催となった。

 昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で観客数の上限が1万人に制限された。今年は感染状況が落ち着き、イベント制限も緩和されたため、1万5000人まで観戦できる。

 応援団も復活する。スタンドでは大声を出したり、肩を組んで歌ったりすることはできないが、主催者が定めた感染対策に基づき、ブラスバンドやチアリーダーが選手の活躍を盛り上げる。

 日本にまだプロ野球がなかった時代、米大リーグのように、都市を基盤としたチーム同士が対戦する場を目指して創設された大会だ。各都市や企業の特色を打ち出した、個性あふれる応援合戦も名物となっている。

 大会には、推薦出場となる前回覇者の埼玉県狭山市・ホンダと、各地区の代表を合わせた計32チームが顔をそろえた。初出場の札幌市・北海道ガスと栃木県小山市のエイジェックは、ともに2018年創部と歴史の浅いチームだ。

 北海道ガスは、新入社員と軟式野球部員を中心に結成され、北海道では20年ぶりに誕生した企業チームとして話題を集める。地域経済の冷え込みが社会人野球にも暗い影を落としてきただけに、活躍は地元を元気づけるだろう。

 エイジェックは人材派遣会社で、アスリートの再就職支援を手がける。野球を通じた地域振興に熱心だ。女子硬式野球部も擁し、小中学生向けの野球アカデミーを開いている。

 よみがえったチームもある。大阪府八尾市のミキハウスだ。経営環境の悪化で05年に廃部となったものの、クラブチームを経て再び企業として登録し、16年ぶりに出場権をつかんだ。常連の強豪が多い中、再起したチームの粘り強い戦いにも注目したい。

 今年は米大リーグでの大谷翔平選手のプレーがコロナ禍に沈む世の中に活気を与えた。都市対抗野球でも、応援に後押しされた選手たちの大舞台での躍動が、観衆を熱くさせるはずだ。

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の特集・連載
すべて見る

ニュース特集