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都市対抗野球2021

社会人野球日本一を決める第92回都市対抗野球大会(11月28日~12月9日)に関する特集サイトです。

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/28 三菱重工West 元プロとチーム最年少捕手の二人三脚

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守備練習に取り組む三菱重工Westの拾尾(中央)と小田ヘッドコーチ(右)=兵庫県明石市の二見グラウンドで2021年10月19日午前10時59分、木村敦彦撮影
守備練習に取り組む三菱重工Westの拾尾(中央)と小田ヘッドコーチ(右)=兵庫県明石市の二見グラウンドで2021年10月19日午前10時59分、木村敦彦撮影

 11月28日開幕した第92回都市対抗野球大会。出場全32チームの魅力を担当記者が伝えます。32回連載の28回目は神戸市・高砂市・三菱重工West。元プロ捕手の小田幸平ヘッドコーチと高卒2年目捕手の師弟の物語です。<次回は30日朝公開予定>

「分からないことは、とにかく聞け」

 元プロ捕手の三菱重工West・小田幸平ヘッドコーチ(44)の言葉は厳しい。「まだまだこれからの選手ですよ」。都市対抗を目前に控えた11月20日、兵庫県明石市の三菱重工・二見グラウンド。視線の先には高卒2年目捕手の拾尾(じゅうお)昌哉(19)がいた。ただ、厳しい言葉とは裏腹に、懸命に声を出してナインを鼓舞する拾尾の姿に、小田コーチの表情は柔らかかった。

 小田コーチは兵庫・市川高を卒業後、三菱重工神戸(当時)に入社。チームの都市対抗出場に貢献した。1997年のプロ野球ドラフト会議で巨人に4位指名されて入団。06年に中日に移籍し、14年限りで現役引退した。控え捕手が長かったが、明るいキャラクターでファンからも愛される存在だった。

 今季から現職となり、チーム最年少の拾尾が愛弟子となった。就任直後にまず伝えたのが「分からないことはとにかく聞け。バッテリーもチームも信頼感が重要」との言葉だった。拾尾はアドバイスを受けて、練習の合間に先輩捕手や13人いる投手陣に質問をぶつけた。どんな配球で打ち取ったらいいのか、投手陣はどの球の調子がいいのか――。「小田さんがくれた上達へのヒントをどうプレーに結びつけるか。性格も含めて、投手の特徴をつかむためにコミュニケーションは欠かせない。このチームでは自分が一番年下。分からない事ばかりなので、毎日、みんなにお願いして教えてもらっている」。拾尾は成長するために必死だった。

 積極的に話しかけることで、投手陣や先輩捕手からの信頼は増した。今秋のドラフトで広島から2位指名を受けたエース左腕・森翔平投手(23)は「こちらの調子や試したい球種を聞いて、その上でどう打ち取るかを一生懸命考えてくれる」と高く評価。同じ捕手で主将の森山誠(33)は「打者の狙い球の読み方とか、自分のやり方を伝えると積極的に試してくれる。向上心の塊みたいな選手」とたたえる。

「聞く力」が合併したチームを一つに

 「聞く」ことで生まれるコミュニケーションは、チームに別の好影響を与えた。

 三菱重工Westは今季…

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