強気のイラン、いらだつ米 核合意正常化へ歩み寄れない理由

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イラン西部アラクの核施設=2011年1月、AP
イラン西部アラクの核施設=2011年1月、AP

 イラン核合意の正常化に向け、欧州諸国などを仲介役とする米国とイランの間接協議が11月29日、ウィーンで再開した。だがイランに核開発中止を求める米国に対し、イラン側は「まず米国による経済制裁解除が先」との主張を変えず、双方の溝は深いままだ。なぜ歩み寄りは難しいのか。【カイロ真野森作、ワシントン鈴木一生】

イランの背景に中国の存在

 「協議参加国は全て、交渉の焦点は制裁解除であるべきだと同意した。米欧は今後、イランに新たな制裁を科さないことを保証する必要もある」。イラン代表団を率いるバゲリ外務次官は29日、ロイター通信にそう語り、これまでの主張を繰り返した。

 イランのロウハニ前政権は2015年、核開発を制限する代わりに米欧側から経済制裁の一部解除を引き出す核合意を主要6カ国(米英仏独露中)と結んだ。だがイランを敵視するトランプ米政権は18年、合意にはイランのミサイル開発制限などが含まれておらず、「不十分な内容」として一方的に離脱。以後、イラン産原油の禁輸などの制裁を強化した。

 これに反発したイランはウラン濃縮などの核開発を進め、合意からの逸脱行為を繰り返している。米ニュースサイト「アクシオス」は29日、2人の米政府関係者の話として、イランが「核兵器級」となる濃縮度90%のウラン製造の準備を進めている可能性があると伝えた。イランと敵対するイスラエルが既にその情報を欧米の関係国に提供したという。イランは4月以降、濃縮度60%のウランを製造しており、報道が事実であれば、数週間で90%に達するという。

 こうし…

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