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本郷 和人・評『真・慶安太平記』真保裕一・著

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誰のための政治なのか、その本質に迫る大活劇

◆『真・慶安太平記』真保裕一・著(講談社/税込み1925円)

 いま「政治」について思い悩んでいる。私たちにとって権力者といえば、まずは行政者である。だが、それは歴史的にも有効な認識なのだろうか。

 そもそも政治という活動は、誰を対象とするか。「民主主義」の現代ならば、当然、私たち国民である。古い時代にしてみても、人口の大半は国民というか庶民だから、庶民への働きかけこそ政治であるはずだ。

 そこで、源頼朝を考える。頼朝は武士を従えるために腐心した。新しい武士集団に正統性を付与するため、朝廷との交渉に取り組んだ。だが、彼が庶民に何かをした、という話は聞かない。足利尊氏はどうか。尊氏についても庶民にどう向き合ったか、というエピソードはない。

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