ソ連崩壊30年

薄れゆく負の記憶 広がるスターリン「回帰」

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「メモリアル」の解散を求める訴訟が行われているロシア最高裁の前で「メモリアルを禁止しないで」と書かれたマスクをつけて連帯を表明する支援者=モスクワで11月25日
「メモリアル」の解散を求める訴訟が行われているロシア最高裁の前で「メモリアルを禁止しないで」と書かれたマスクをつけて連帯を表明する支援者=モスクワで11月25日

 「恥だ」「ファシスト」。10月14日夜、モスクワ中心部にあるロシアの人権団体「メモリアル」の事務所。ソ連時代の独裁者スターリン体制下の1930年代初期にウクライナで起こった大飢饉(ききん)「ホロドモール」に関する映画の上映会が始まると、約40人のマスク姿の男らが会場に侵入し、観客を罵倒し始めた。男らの後ろには政府系テレビ局のクルーまで同行し、一部始終を撮影していった。

 事態はこれで終わらなかった。通報を受けて警察が駆けつけるまでに男らの多くは逃走。到着した警察はなぜか事務所の入り口を封鎖し、職員と観客を閉じ込め、事務所にあるパソコンや文書の提出を求めた。理由は不明だった。窓から入ってきた弁護士が捜査の違法性を訴え、ようやく警察が引き下がったのは夜中の3時だったという。

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